たとえ二度と戻れなくても

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「なに、これ....」 私はこんな文章を書いた覚えがなかった。 それにこれは私自身に語りかけている文章にも見えた。 「ずっと君を待っていたんだよ、お姫様」 「いや....来ないで....貴方は一体誰なの!?」 「大丈夫、怖くなんかない。さぁ、目を閉じて?」 「....っ....」 暁くんがそういうと、私の瞼はみるみるうちに重くなった。 凄く眠い....けど、何か見落としてる気がする。 そういえば、一ページ目の最後に何か重要なことが書いてあった気がする。 「おやすみなさい、お姫様」 「すぅ、すぅ....」 私はそこで意識を手放した。 「次に目覚めたときは、君は本当に俺のお姫様だ」 一ページ目の最後にはこう綴られていた。 ー会いたい人に必ずしも会えるとは限らない 「世の中、そうそう上手い話はないんだよ」 そういって彼は少女を抱え、闇に消えた。 彼は、一体何者だったのか? 皆さんも噂話を本気にすると少女のように痛い目を見るかもしれません。 ーそれでも貴方は現実世界を捨てて、星ヶ丘大学のD305教室の扉を開けますか? もしかしたら、本当に会いたい人に会えるかも.... end
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