事故物件の記憶

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部屋には私一人だったので、マンションの外で誰か泣いてるのかなと思い、リビングの窓の方に顔を向けると、その声は窓の外から聞こえてきたのではありませんでした。 リビングの中程で小学生ぐらいの女の子が両手で顔を覆いながら泣いていました。 私は突如部屋の中に現れた女の子に驚きましたが、マンションの中で迷子になり部屋を間違えて玄関から入ってきたのかなとも思い、女の子のもとに歩み寄りました。 「どうしたの、迷子にでもなっちゃったの?」 私は恐る恐る女の子に問いかけました。 すると女の子は小さくごめんなさいと呟きました。 意味が分からなかったので、私は再度女の子に尋ねました。
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