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「嘘でしょ?もう向こうに戻らないの?」
夕飯を食べている時、みんなに今後の事を話したら、円華が驚いて、から揚げを箸の間から落とした。
優衣香がそれを拾い上げると、円華と同じように驚きながら訊いてくる。
「じゃあ、こっちでお仕事探すの?」
「ああ。店を出そうと思って」
でもな…と、みそ汁を飲みながら天井を見上げると、英彦が顔を覗き込んでくる。
「俊介君がそこまで言うってことは、すでに資金も貯めて、どの辺りに店を出すかも考えてるんだろう?何か他に悩みでもあるのかい?」
「いや…昼間ぐるっと町の中を見て歩いてて思ったんだけど、どこの店も繁盛してる感じじゃなくて……。田舎だし、この辺で店を出しても難しいのかなぁ…って、思ったんですよ」
そう言うと、英彦も顔をしかめた。
「確かにここ最近、人気の店も繁盛してる店もこの辺にはないかもしれないね。客層も考えて場所を選ばないときついかもしれないよ?」
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