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「俊ちゃん、お帰り」
どこからか女性の声がして視線を向けると、よく知っている人が立っている。
「姉さん、来たの?一人で帰れるって言ったのに」
「どうして?迎えに来た方が楽じゃない?バスと電車乗り継いで帰る気だったの?言っとくけど外、ヤバイわよ」
円華の顔が渋くなると、俊介はクスッと笑った。
「俺、マイアミから帰ってきたんだけどね、今」
例年の北海道より1、2度気温の高いマイアミは、かなり湿度が高く、その分、北海道より蒸し暑い。
日本に帰る前にふらっと立ち寄っただけのつもりだったが、いろいろ見て回ったら、すっかり満喫していた。
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