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他人のものなのにその空間はやけに心地いい。
これくらい狭い空間の方が安心できるのかもしれない。
玄関で明かりを点けると、優衣香は辺りを見回しながら嬉しそうに笑った。
「すごぉい!オシャレなコテージ!」
靴を脱いで廊下を進んでいくと、部屋に入ってさらに喜ぶ。
「俊ちゃん!意外とおっきいよ!」
俊介を振り返って満面の笑みを見せた優衣香。その表情が胸を熱くさせる。
俊介も靴を脱いで部屋へと向かった。
木の香りがする素敵なコテージだった。
ロフトにははしごがかかっている。
優衣香は迷わずはしごに駆け寄り、上り始めた。
ロフトを覗き込んだ優衣香は俊介を振り返ってまた声を上げた。
「俊ちゃん!ダブルベッド!モフモフの!すごい!」
興奮しているのは見てれば分かる。
いつになくハイテンションで優衣香はロフトの奥へと消えて行った。
「優衣香。とりあえず風呂入ろう」
声を掛けると、はしごの上から顔を覗かせる。
「俊ちゃん先に入って」
「いや、時間もったいないから二人で入ろう」
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