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第一章 幸せってなんだ
――幸せってなんだ?
人にとっての幸せというのは、一体どういうことを指すのだろうか。
十人十色の幸せの形があるのは当然だろう。しかし、世俗的には、適齢期になれば結婚をして、子供を授かって、マイホームを建てる。そういったステータスが幸せと呼ばれているのだ。
ここで問題提起したい。
本当にそうなのだろうか?
確かにそういったステータスを持つことで、幸せを感じられることはあるだろう。世間の目を気にすると重要なことでもある。だが、結婚していたとして、子供がいたとして、マイホームを建てたとして、一概に幸せを肯定することはできないのではないだろうか。
家族を養う力は必要であるし、マイホームを建てたまではよいが、ローン返済が厳しいとはよく聞く話だ。
マイホームを建てるために働くという人もいると聞く。それは目的のベクトルが違っているようにも感じる。が、それを幸せに感じる人もいるだろうから安易に否定はできない。
何が言いたいかというと、余所様からみた幸せの形と、当事者からみた幸せの形は、決して交わらない平行線だということだ。
どれだけ貧乏だろうと家族と居ることが幸せな人もいる。
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