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「わたしが騎士に恋したって、いいでしょ? まぁくんが好き。わたしだって、まぁくんの側にずっといたいの」
まぁくんの表情を彼の胸の中からチラリと窺う。顔を真っ赤にして、ガチガチになっていた。
やっぱり、まぁくん、わたしの告白嬉しかったんだね。
まぁくんも、わたしのことずっと好きでいてくれていたんだもんね。
だって、わたしは可愛いし、可愛いわたしをずっと側で見守ってきたの、まぁくんだもんね。
これから二人は恋人同士。
十年以上かかっちゃったけど、遠回りしちゃったけど、わたしとまぁくんはようやく両想いになれた。
わたしはまぁくんの胴に廻していた腕を、彼の首に回す。
そして、軽く背伸びをし彼の顔――口唇に、自身の可憐な桜の花びらを寄せる。
誓いの、接吻。
あーん、まぁくんたらギュッと目を閉じちゃって。可愛いなぁ、もう。
そんなガチガチになってたらキスできないよ?
わたしの気持ちに気づいたのか、まぁくんは薄く目を開けた。
わたしは口元を三日月型にした艷笑を作ると、そっと彼の頬に自分の手を添える。彼の緊張が伝わってくる。
まぁくんが口唇をつんっと尖らせたのがわかった。わたしはそこに自分の口唇を軽く触れ合わせた。
まぁくんの鼻息が荒い。彼の口唇を押し付ける強引なキスは少し息苦しかった。
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