【遠回り】

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水中モンスターか……やっぱり牙とかあるのかな。 僕の想像は、深海魚みたいな物に、派手な牙をつけた感じだ。 水中なら逃げられるから怖くないや。 覗き込んだ川の水は澄んでいて、流れは穏やか。 魚が悠々と泳ぐのが見えてる。 ライアンさんが、肩越しから静かに剣を抜いた。 一匹選んだ魚に狙いを定めて、勢い良く刺した。 ……あ、外した。 「あれ? ま、今のは肩慣らしだ。」 気を取り直して、もう一度…… また外した。 「んあ―、腕が落ちたか。いや、ここの魚がたまたま早いのかもな。よ―っし! ――あっ!くそ! あっダメか……。」 難しそうだな……でも、「僕もやってみます。」 「おうっ。」 と、ライアンさんは、腰の剣を引き抜いて手渡してくれた。 ―――重い。無理だ、川に剣を落としてしまう。 2人でグダグダした時間、10分くらいだろうか。 ライアンさんの言葉に返事をして、テントに向かった。 無駄な体力使わないで、大人しく茸を食べておけば良かった。
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