【出発】

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外で食事なんて、キャンプなら 楽しくて贅沢な時間だ。 「旨い!」 これは、食が進む。どうしよう…いつもは3人前を食べてるなんて、言える状況じゃない。 ああ……いつも以上に、体がエネルギーを欲してる。 「ねぇ、エドワイズ。普段はどのくらい食べてるの?それだけじゃ 絶対足りないでしょ?」 「え!?だっ、大丈夫です。」 「その体型じゃ誤魔化せないわよ。5人前?」 「えー!そんなに食べませんてっ。」 ヴァイスハイトさんも加わる。 「2倍は食べるでしょう?」 「はぁ……まぁ……。」…ハッ!「大丈夫です。本当に。」 「良かったー。遠慮しないでください。2倍は食べると予想して、多めに作ったんですよ。」 え……「ありがとうございます。」 沁みるなぁ。この味も。気持ちも。 お腹は6分目くらいだけど、胸はいっぱい充たされた。 明日も頑張ろう。 夕陽が沈み切る前に、全員テントに入った。 巧く作られていて、天辺に煙を逃がす穴を作って火を炊けるようにしてある。 冷える夜でも温かいし、明るい。 火の方へ足を向けて、ライアンさんが寝転がった。 ヴァイスハイトさんとリェンさんは、枝から吊るしたハンモックで寝ている。 僕は…と、ライアンさんに手招きされた。 「お前は俺の横だ。もし、モンスターや狂暴な動物が来たら、この火で追い払え。逃げてもいい。 必ず俺達を起こすんだぞ?」 「わかりました。」 そうか。火は松明(たいまつ)代わりになるし、モンスター避けでもあるんだ。
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