誕生から幼少期の記憶に残る諸々事

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 その次の記憶は、アル中らしく(?)飲酒シーン。  当時住んでいた家(貸家の長屋)の一室。  保育園通園時に亡くなった祖母がいたのを記憶しているので、多分、五歳の頃だろう。  一家揃っての夕食時、祖父の膝の上に ちょこんと座り、ビールを一口。  飲んでいるというより、舐めている。いや、舐めさせられているわし。  この頃は缶ビールはなかったのだろう。  父が毎晩 瓶ビールを一本だけ飲んでいた。  婿養子という立場で家に入り、祖父祖母とも仲がよかったが、それでも遠慮があったのか。それとも その頃はまだそれで充分だったのか。  後に、わしと同じ状態になった父は、一本のビールを美味しそうに飲んでいた。  その父のイタズラだったのか、ビールを一口飲まされたわし。
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