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私立篠塚男子高等学校
日本では言わずと知れた名門おぼっちゃま校である。
学校を城にするっていう金持ちの感覚は、庶民の俺にはよく分かりませんね。
その金で俺の新しいパソコンを買ってくれ。
男子校の全寮制で長期休暇以外は学校からの外出要相談と聞いた時は、えっ?健全な男子高校生を閉じ込めてそんなに金持ちはホモ製造したいの?やばくね?なんて思ったが……
だが……
「そこがいいよね!!!」
「おい、うるせぇぞ。」
「いてぇ!」
今俺は、塵一つなく掃除された大理石の廊下を引きずられている。
俺を引きずっているこの鬼のような男は、先程のテンミニッツ着信の発信源であり、俺の先輩及び上司に当たる、寺嶋仁弥風紀委員長。
通称ジンヤー先輩だ。
ちなみにその名を通らせてるのは俺だけ。
そう、俺は孤高の戦士なのである。
「もー、何をそんなに怒ってんの、せっかくのイケメンフェイスが台無しですよ。」
「相川……お前は何回風紀の仕事をサボったら気が済むんだ」
いてて、ちょ、頭は無し。掴むなら服でお願いします。
でも俺はそんなことじゃめげない。
俺はなんて強い男なんだ。
強い男、ストロングマン相川とでも呼んでくれ。
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