2.王道……?転校生

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マクちゃん先輩に毒気を抜かれた俺は、ジンヤー先輩を睨むのをやめて、再び手元の書類に目を向ける。 「それで、新歓行事、結局何になったんですか?」 どうせ無難に『学校の○×ゲーム』とかお金持ちならではの『立食パーリナイ』とかなんでしょ。 わかってるんだから! 「鬼ごっこだ」 ジンヤー先輩が腕を組みながら答える。 「神よ!!!」 思わず立ち上がって叫んでしまった。 周りの委員がビクッとなった。ごめん。でも神さま大好き! まじかよ、奇跡!きっと、みんな鬼ごっこ大好きなんだね! 「永、そんなに鬼ごっこ好きなの?」 「ええ、大好きですとも。運動は嫌いだけど鬼ごっこは大好き!」 「なにそれ~?」 あぁ、聖母が笑っている様がいつもに増して美しく見える。 まじ鬼ごっこマジック。生きてて良かったです。 「相川、鬼ごっこで喜んでいるところ悪いが、新入生歓迎会については、風紀の仕事は倍増だからな。」 「喜んで!」 嫌がる俺を想像したのか、ニヤニヤしながらからかうようにジンヤー先輩が言う。 おばかさんめ!俺は本気出せば仕事が出来る男なのよ! 多分な!おそらく、おそらく。 「お前がやる気だと気持ち悪いな……」     
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