【8 sins】

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もともとは一個であった卵を切り分けたのだから、姉妹にはそれぞれに、『欠落』がある、と。 認識機能とか?言語機能とか?記憶の保持、保存とか、その類の、いわゆる知的能力については、何の問題も無かったようなのだけれど。 けれど、それとは、いずれも、人間の人格には欠かすことの出来ない、とっても重要なものばかり、だったらしくって。 『欠落』のあるもの。 つまり、『欠陥』品。 要するに、私の七人の姉妹とは、どれも、その類。 だから、そう、すべて、抹消しなければいけないの。 探し出して、追い詰めてーーそう、ひとりひとりを。 後戻りの出来ないような、重大な事態になる、その前に。 そのために、そう。 私は、そのために、私と同じ顔を、私と同じ人間を、ずっと、探し続けて、追い続けているの。 抹消するために。 そう。 お父様の言われる、そのままに。 そして。 これまでに出会っていた姉妹たちというのはーー本当に、『欠陥品』ばかりで。 一人目は、そう、『誠実』の概念の無い、私。 そして、その子こそは、そもそもの元凶。 その『裏切り』が無ければ、姉妹たちは、お父様のもとを逃げ出すことは無かったのだから。 二人目の欠落はーーたしか、『謙譲』?『謙虚』? 誰に対しても、『傲慢』『傲岸』であった彼女は、探し出すのが、いちばん簡単だったかも。     
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