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【8 sins】
これで、うん、すっきり。
この子なんかは、もう、とりわけ、恥ずかしくって。
見ているだけで、こちらが辛いほどだったのだもの。
ちょっと好みの男の子とみれば、すかさず、でれでれと、ぺたぺたと。
そもそも、ここまで悪趣味な服なんか、よくも恥ずかしげも無く、着られたものよね。
本当に、みっともないったら!
心の底から、ええ、呆れてしまう。
『姉妹』とはいえ。
いえ。
『姉妹』なだけに?
ともあれ。
ようやく、これで、五人目?
いえ、そう、六人目。
とにかく、どの子もどの子も。
嫌らしくて、憎らしくて、見苦しくてーーそんなのばっかりだったよ。
浅ましくて、汚らしくて、頭が悪くってーー本当に、本当に、そういうのばっかり。
どれにしたところで、もともとは、同じなのに。
そう、同じーー『私』であるはずなのに。
でも、どうせなら、今回のこの子は、いの一番に、殺してあげるべきだったかも。
この子の、これまでのこと、息の絶える、この瞬間までのことーー想像するだけでも、めまいがする、悪寒がする、吐き気がする。
これほどまでの、『欠陥品』の私なんて、この私自身が、絶対に、許せるわけが無い。
いわゆる、『貞操』、あるいは、『純潔』の概念。
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