エピローグ

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 その前の話の内容にも驚いたが、それ以上にビックリした。  今、お兄ちゃんて言ったか。  春海も目を丸くしている。妹萌えとか言い出すんじゃないだろうか。 「な、なによ。パパがあなたのことを息子として認めてるのに、娘のあたしが、あなたを兄と認めないなんて意地張ってもおかしいでしょう!?」  まぁ、確かにそう言われてみればそうだ。だけどなんだかこそばゆい。  父すら他人として扱わなきゃやっていられない状況だったのが、急に手のひら返すように、息子よ兄よと心配される。こっちにもそれなりの準備ってものが……。  戸惑ってるうちに、彼女をすっかり膨れっ面にさせてしまった。 「帰る!」 「おぉ、気を付けろよー」  春海は可笑しそうに腹を抱えながら手を振る。こっちの心境なんてお構いなしか! 「レキさんには、もうあまり気にしないでくれって伝えてくれるかな」  あまり考えていられるのも居心地が悪いというものだ。それが心配の気持ちだったら尚の事。 「わかったわ」 「ありがとう、またな」  立夏は廊下に出てそのまま消える。  短い時間だったが出したお茶は全部飲んでいったし、人間界のお菓子にも手を出してくれていた。彼女なりに近付こうとしてくれてるようで、素直に嬉しい。     
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