一.師匠の家で《グランドマスターズホーム》

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「ん? なんだい、丙かい」  丙の御祖母さんなのか。 「お前何を連れてきたんだい。邪気を感じたがお前の気ではあるまいな……」  そう言って丙の隣にいるオレの顔を見て驚愕の表情を露わにする。  鬼だとバレたかとどきりとする。 「じん!?」 「え?」  なにやら違うとこに驚いたようだ。  首を傾げて御祖母さんを見ると、頭を振って訂正する。 「あ、いや、人違いだ、申し訳ない」 「壬は、オレのじいちゃんです……」  丙の御祖母さんが目を見開く。 「お前は壬の孫かい!」 「御祖母さんの言ってる人と同じかどうかはわからないけど、じいちゃんと似ていると言われた事はあります」  御祖母さんは何事か少し考えた後、薙刀を下ろして落ち着いた声で言う。 「……あがりなさい」 「お祖母様!」  丙が短く叫ぶ。 「悪いようにはしないよ」  悪いようにってなんだ?  心無しか丙の顔色が良くない。足が痛むんだろうか。 「お前のばあちゃん元気だなー」     
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