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「猫に魚って相性どうなの?」
「不味そうだから興味ない」
閏はノーモンに一瞥もくれずに答える。
「あ、そう。それはよかった……」
今日は冷しゃぶだった。
魚だったら共食いになるのかどうか聞いてもいいだろうか。ノーモンは春海や閏と比べると大分おとなしめなので、怒鳴り散らされることはないだろう。だが逆に静かに怒ってる人の方が怖い時もあるので、今はやめておこう。
「ノーモンは十二の妖の一人?」
「いえ、まさか。私たちの長にあたる者がその一人です」
"長"ときくと、立派な髭をたくわえたご老人が目に浮かぶ。確か春海は十二の妖の一人と言っていた。その長と春海は並ぶのか?
「……春海って実際年いくつなんだ?」
春海の表情が固まる。
「……え、それいま必要?」
「お前、そこ誤魔化すよなぁ」
「そ、それよりもさ、十二の妖がなにを与えたか知りたくない?」
話を逸らされたのはわかったが、乗っかってやる。嫌なら問い詰めないけどさ、いじりたくはなるんだよな。
「なにをって?」
「あれ、言ってなかったっけ? 十二の妖はそれぞれセツに贈り物を与えたって」
「それ物語での話だろ」
眠り姫のパクリ。
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