初めての、〇・〇・〇??

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思わず声をあげると、ナミが 「何が?」 と不思議そうに聞いてきた。 チヒロはオレの感じたことがすぐにわかったみたいで、 「ね? オススメの理由、わかったでしょ?」 と笑った。 そうなんだよ! このウイスキー、シガーのスモークと一緒に味わうと、単体よりずっと美味しくなる! 「ちょい! タケ! 何も言わずにシガー吸ってから酒飲んでみ! すぐにわかるから! ナミも…っと、そうか、ナミは違う酒なんだっけ」 んんー、ここはオレの酒で味わってもらうしかないな! オレはグラスをナミに差し出すと、 「シガー吸ってからこれ一口飲んでみ! 違う世界が見えちゃうからっ!」 「えええ…とか言って、味まで正露丸になっちゃうとかじゃないよな?」 あ、なんかすっげ疑われてる。ちょっと傷ついたぞ。 「なんないなんない! 騙されたと思って、ほら!」 無理やりナミにグラスを押し付けると、ナミはまた匂いを嗅いで顔をしかめた。どんだけ正露丸嫌いやねん。
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