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「たぶん、メニューに書いてある国によっても、高い酒が多い国と安い酒が多い国があるんだろーな」
タケの指摘にびっくり。そこまで考えなかった。さすがあのメニューの意味気づくだけあるなあ。
「あー、それ気づかなかった! そーいうのありそうだよな。今度行ったらチヒロに聞いてみよ」
「だな。オレのは韓国だっけ?」
「台湾じゃなかった?」
「どっちだっけ? わかんなくなったわ。まあ、それもまた行ったときにチヒロに聞けばいいか」
そこでエレベーターがチン、と音を立てて1階に到着。
「よし! 走るぞ!」
「「おう!」」
「ってタケはゆっくりでいんじゃね?」
「寂しいからおいてかないで」
ナミと顔を見合わせたあと、ふたりでタケの頭をぐりぐりして
「おまえ可愛いな」
「ホントかわいいな」
とひとしきり笑って、それから今度こそ駅に向かってオレたちは走り出した。
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