854人が本棚に入れています
本棚に追加
「バシャバシャバシャバシャ洗い物タイム♪ 鬼なるり子ちゃんに負けません♪ タラタラ〜♪ ラララ~♪ 洗い物〜♪ 鬼、鬼、悪魔なるり子ちゃ〜ん♪ わたしは健気に頑張りま〜す♪ バシャバシャ」
佐美さんはこれでもかと言わんばかりに声高々に歌う。そして、思いっきりバシャバシャと洗い物をする。
「ち、ちょっと佐美さんってばやめてよ〜」
「こら、佐美! お客様に聞こえたら大変よ」
わたしとおばあちゃんはほぼ同時に言った。
「バシャバシャ洗い物タイム♪ るり子ちゃん手伝ってくれるのかな? そしたらやめてあげるわよ〜だ」
佐美さんは泡が立ったスポンジをこちらに向けながら言った。
「……はい」とわたしは答えてしまった。わたしって馬鹿だ……。
最初のコメントを投稿しよう!