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「バシャバシャバシャバシャ洗い物タイム♪ るり子ちゃんが手伝ってくれない洗い物タイム♪ わたしは孤独に洗い物をするのさ♪ ラララ~♪ ヤケクソクソクソ洗い物〜♪」
佐美さんはとんでもない歌を披露しながらスポンジに食器洗剤をつけてバシャバシャと洗い物をしている。ってちょっと待ってください……。とんでもない歌にわたしの名前があるではないか。
「ちょっと佐美さんってばわたしの名前を出さないでよ」
わたしはそっと佐美さんを見守るつもりだったのに声をかけてしまった。しくじった。
「あら、るり子ちゃん。手伝ってくれるんだね」
佐美さんは顔を上げニヤリと笑いわたしの顔を見た。
ああ、ほらやっぱりだ。
「いえ、手伝いませんってば」
「るり子ちゃんは鬼だ♪ 鬼、鬼るり子ちゃん♪ 人助けをしないなんてあんまりだ〜♪ ルルル〜ラララ~」
「ちょっと佐美さんってばその歌やめてよ」
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