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恐妻家
「やあ、ひさしぶり。元気だったか?」
「部長、お久しぶりです。僕は元気ですよ。」
「そうか?お前、ちょっと痩せたんじゃないか?」
「そんなことはないですよ。
たぶん、今日着ている服の所為じゃないですかね?」
「そうか、気のせいだな
俺なんて、もうそんなスリムな服なんて、縁はないからな。」
「そんなことはないですよ、部長は標準体型でしょう?」
「こう見えても、ここらへんの肉は誤魔化せないよ。
ビール腹ってやつか?あはは。」
「それにしても、部長とお会いするのは、3年ぶりですね。」
「そうだな、君も出向先でよく頑張ってくれたよ。
どうだ?あちらで彼女くらいできたか?」
「ええ、なんとか。」
「そうか!それはおめでとう。
で?結婚はいつなんだ?」
「まだそんな段階ではないですよー。」
「いやいや、君もめでたくこちらでは係長になるんだ。
そろそろ身を固めたほうがいいんじゃないか?」
「そうですねえ。僕にそんな甲斐性があれば・・・。」
「いやいや、十分だろう。
言っておくが、結婚は最初が肝心だからな。
とりあえず、生、頼むか。」
「ええ、すみませーん、こっちこっち。
えーっと、生二つお願いしまーす。あと枝豆と串揚げ盛り合わせも。」
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