電話

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 学校から向かうと件のコンビニから洋子の家に向かうことになる。特に変わったことのない住宅地を進んでいくと  「あれ、ここにあったお地蔵さんがなくなっている。」  明日香が指差した場所をみると確かに小さな地蔵小屋があるが中に安置されているはずの地蔵がない。  「道路工事で一時的に移設したんじゃないのかな。でも良く気がついたね。当たり前のようになっていて普通気が付かないもんじゃない。」  「なにか少しでも手がかりがないかと思ってみていたの。たまに洋子がお辞儀してたからそれで思い出したんだ。でも今回の件とは関係ないよね。」  「あら明日香ちゃん。」  「あ、洋子のお母さん、こんにちは。」  「学校では洋子のうわさとか出てない?どんなことでもいいから何かわかったら教えてね。警察はあきらかに事件でないとあまり動いてくれなくて。」  「そうですか、でもごめんなさいあまり新しい情報がなくて。でも行方不明になる前の洋子にいつもと違うところとかなかったんですか?」  「警察にも言ったんだけどたまに携帯に無言電話がかかってきてたみたいなの。非通知で誰からかわからないし、非通知拒否設定にしていてもいつのまにか解除になっていて気持ち悪いって言ってた。でもあの子と一緒に携帯もなくなってるし、電話会社に頼んで通話記録みてもかかってきた形跡が残ってないのよ。」  「それって非通知じゃなくて通知不可能ではなかったです?」つい横から割り込んでしまったが  「そうなのかしら、あまり詳しくなくって良くわからないけどそんなこと言ってたかも。」  「そういえばたまに聞き取れる言葉あったんだけど『げろ』とか言ってみたいで、あの子いじめられてるのかと心配してしまったのよ。」  「それはないですよ。でも手がかりなしか。」
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