放課後の特訓

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「他のもやってみるか?」 ハルトが言う。 「うん。是非!」 私としては色々覚えたいしやってみたい。 「身体が浮かぶイメージをしてみて。」 「浮かぶイメージね。わかった!」 ふわっと浮かぶイメージ…… 「レビテーション!」 隣でハルトが呪文を言う。 ふわっとハルトの身体が浮かんでいる。 私も続いて、 「レビテーション!」 自分の身体が浮かぶのを感じた! 「うわっ!浮かんだ!けど……」 バランスが取れずに逆さまになって浮いている。 「イメージしろ!まっすぐに浮かぶイメージだ。」 まっすぐまっすぐ…… 「やった!ハルト浮かべたよ!進めるかな?」 ゆっくり浮かびながら進む。 「お前すごいな。」 ハルトが小さく呟いていた。 「そろそろ降りるぞ。」 そう言ってハルトはすんなり下に降りる。 私もっと続いて降りようとした時バランスお崩してしまった! 「あっ!ヤバい!」 あわや地面と仲良しになるかと思った瞬間、ハルトに抱きとめられて事なきを得た。 「ありがとう。」 ハルトが近い。 さり気なく離れる。 「悪い。初心者なのにいきなりやらせてしまった。」 ハルトが申し訳けなさそうな表情をしている。 「ハルトは悪くないよ。僕が教えて欲しくてお願いしたんだ。また懲りずに教えてくれる?」 そう聞くと… 「わかったよ。」 ってちょっとぶっきらぼうな返事が返ってきた。 「ハルト、ありがとう!」 笑顔で言うと、ハルトが赤い顔をしてそっぽを向いた。
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