1人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
これは私が実際に体験した話です。
恐怖体験ではあるけれど、厳密にいうとそれが心霊現象なのかはわからない
もしかしたら呪術や呪いだったのかも知れないし
催眠術やマインドコントールの一種なのかも知れない
それは数年前、海外でコーディネーターの仕事をしている友人と2人で
ある国を旅行したときのこと。
コーディーネーターという職業上の理由で、その国の文化を研究したいという友人の希望もあり、普通の観光客が訪れない小さな村を選んで滞在することになった。
語学が堪能な友人のお陰で現地でのコミュニケーションは円滑に進み
我々はすぐに現地の人々と仲良くなった。
滞在5日目の夜
現地民の家に招かれ酒盛りをしていると、その中のひとりがおかしなことを言い始める。
通訳してくれた友人曰く
「この村の文化を知りたかったら、とっておきの秘密を教えてやる。その代わり酒を飲め。たらふく酒を飲んで、朝には忘れるんだ」
不敵な笑みを浮かべながらそう語る現地民の異様な光景が今でも目に焼き付いている。
今になって考えると、酔っぱらった現地民が
敢えて村の禁忌を教えて、酒を飲ませて忘れさせる。という悪い遊びを始めたように思う。
おかしな展開に面食らった私は、酒が弱いことを言い訳に1人で部屋に帰ることにした。
最初のコメントを投稿しよう！