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お家にもどると、ベランダでキツネさんが待っていました。
『おかえりなさい ニンゲンの子供さん。鶴は捕まりましたか?』
「ただいま キツネさん。ごめんなさい。ツルさんは、つれて来れなかったです」
『そんな……あゝ こまった……!
こまったなぁ……!』
キツネさんはまた スンスンと泣き始めました。
お月さまは、お空の真ん中まできています。
「そうだ。ツルをつくればいいんだ」
『つくるだなんて、そんなの無理なコンです』
ぼくはおどうぐばこから、白いおりがみをだしました。
おりがみを、さんかくにして、しかくにして、ツルを折っていきます。
「できた!」
『すごい! すごいです ニンゲンの子供さん! コンなにかんたんに 鶴を作るだなんて!』
それからぼくとキツネさんで、たくさんたくさん ツルをおりがみで折りました。
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