7.帰る場所

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  「ほら! みんな仕事に戻って。こんなことどうってこと無い。忙しいんだからジェロームもボサっとしないで」 「はい、三途さん」 「ま! あんたも生意気に 三途さん って呼ぶようになったのね。後でコーヒー奢んなさい」 「やだ、俺、奢んないからね」 「あっそ! 今から転送するデータ、2時までに片づけてね」 「分かりました、やります」  また仕事モードに戻ってきたのを見てみんなホッとした。どう気をつければいいのか、対応すればいいのか分かったような気がした。  蓮と池沢が戻ってきた。後ろにいるのは田中だ。 (何かあったんだな?)  敢えてそれを聞かなかった。会社では課長。それを通す。それはジェイが納得しているルールだ。 「まだ5分前だが昼飯にしよう。俺たちは打ち合わせがてら食いに行く。花、ジェロームを頼む」 「了解」 「私も行くわ、花」 「俺も」  尾高が珍しく加わった。やはり心配でならない。  どこで食べたいか聞かずに近くのビルの地下に入った。ジェイはここに初めてくる。 「ここはな、穴場なんだ。お前の好きなものもずらっと並んでるよ」  花が指さすガラスケースの中にはいろんなパフェが並んでいた。 「俺、カレーが食べたい!」 「いいわね、カレー!」 「俺もだ。じゃ、全員それでいいか?」  花もそうした。ここのカレーは辛くて美味い。 「俺、チョコパフェも」 「え? そんなのも食べるの?」 「うん」  嬉しそうに笑うジェイに三途川も笑った。 「しょうがない! 今日は私があんたの分奢ってあげるわ」   
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