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手が止まった蓮をじっとジェイが見ていた。
「あ、ごめん。じっとしてろ、今口の周りを拭いてやるから」
言い終わる時にはその唇が蓮の口に押し付けられていた。
「じぇ……」
(甘い……)
クリームを味わうかのように蓮の舌が動く。
「こら……イタズラするんじゃない、俺の口までベタベタだ」
ジェイの口と自分の口を拭いた。
「蓮、シャワー浴びたい」
これはどっちのジェイなのか? 目が……濡れている。期待に満ちた顔に突然欲が膨れ上がる。
「俺を煽るな。退院したばかりだぞ」
「蓮に体洗ってほしいんだ。俺、まだ1人でやれないもん」
「お前、卑怯だな」
「卑怯でもいいもん」
手を引かれた。ジェイにバスルームに連れていかれる。
シャワーで温まってくるジェイの体に、傷が浮かび上がっていく……
急に顔色が変わる。ボディシャンプーを掴んだジェイが必死に自分の体を洗い始めた。
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