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オフィスに入るとすでに何人も来ていた。池沢チームは全員揃っている。蓮は池沢と花に夕べ念のためにメールをしておいた。
『事件の話は一切無し。時々子どもになるかもしれない。狼狽えずに受け入れてほしい』
「おはようございます! しばらくお休みして申し訳無かったです!」
蓮から聞き、メールはもらったが池沢も花も他のメンバーも皆、半信半疑だった。池沢は花からずっと様子を聞いていた。
花を見つけてジェイがそばに飛んでいく。
「花さん、俺、来たよ!!」
「ジェローム、ここは会社だ」
蓮の一声で抱きついた花から離れた。
「はい! 花さん、企画どこまで進んだんですか?」
こういうことなのか…… みんなジェイの明るい声が嬉しい。けれど、そこにいるのはあのジェイじゃない。
声をかけ辛い……そう思っているうちに時間が来てみんなが揃った。池沢は意味が分からないまま、みんなに『時々ジェロームは子どもになるから受け入れてくれ』とだけメールを入れておいた。
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