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「池沢チーム、全員います」
「野瀬チーム、橋田が年休です」
「中山チーム、全員います」
池沢チーム全員……やっと言えた、そう池沢は思った。
「ジェローム、挨拶しろ。みんなお前をカバーしてくれてたんだ」
「おはようございます! お休みしてご迷惑おかけしました! また今日からよろしくお願いします!」
始業寸前に滑り込んだ浜田がジェイに声をかけようとするのを見て、野瀬が しまった! という顔をした。すかさず広岡が浜田の足を蹴る。
「なんだよっ」
「しっ!」
チームのみんなが睨むから口を閉じた。
「お願いがあります、これは提案です」
チームミーティングの場で三途川が手を上げる。
「池沢チーフ、坂井病院の件は野瀬さんのところにもう回せますね」
池沢には三途川の言いたいことが分かった。三途川の手が空く。
「じゃ、頼む」
「ありがとうございます。花、ジェローム、お願いね」
「じゃ三途は補佐という形で花のところに入ってくれ。俺の勤務は落ち着くまでまだ流動的だ。部署のフォローは今まで通り池沢、頼むな。今日は忙しい。みんなよろしく」
浜田には早速周りが注意した。
『得意な余計なことは何も言うな』
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