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午後は順調に仕事が進んだ。ジェイはメールの確認に集中している。迷いなく業務をこなしている姿に、連れてきてよかったと蓮は心から思った。
他のメンバーも受けれてくれて、この忙しさの中も和気あいあいと言ったところだ。
蓮は廊下に出てカウンセラーの友中に連絡を取った。
「新川第一総合病院でお世話になりましたジェローム・シェパードの付き添いの河野です」
『退院、おめでとうございます。いかがですか?』
「実は早速今日から会社に連れ出しました。先生の仰った通りです。仕事には変わりなく対応しています。時々あの子どものような状況に陥りますが」
『そうですか! 良かったです。やっぱり日常生活の一部に拒否反応が出るという状態ですね。職場の皆さんの理解は得られていますか?』
自然に漣に笑顔が浮かんだ。
「はい。皆受け入れてくれています」
『それは何よりです。では予約を入れましょうか。東森尾のクリニックでは勤務帰りの患者さんに合わせるために6時から8時半まで受け付けています。休みは月曜、木曜と土日祝日です。高塚では私は月曜だけ日中診察をしています。今日は水曜ですね。どうなさいますか?』
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