彼は便利だ

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そして肝心の蓮本人は毎日のように私の側にいる。 蓮は18歳だと言っていたが、高校はダブって高二なんだとか。 一ヶ月程高校に通っている様子がないのだが、また留年してしまうかもしれないのは良いのだろうか。 「別に構わない。それと、俺が隣にいるのに他ごとを考えているのか?天鎖(てんさ)」 隣にいるも何も、いつも側にいるだろうに……。 まるで今日が特別のように言われてもな。 「俺にとっては毎日が特別なんだがな」 キザっぽいセリフも蓮の顔なら様になるのが何とも腹立たしい。 「俺の顔が良いと認識されているのか?なら嬉しいことだな」 褒めてはいない。 造形の良さは認めるが。
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