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ほう、雰囲気か。
ふむ…それは便利だな、非常に便利だ。
「それならずっと話さず済むと考えているだろうところ悪いが、恐らく俺にしか無理な芸当だぞ。他の奴からしたら雰囲気さえ一切感じないぞ」
む……なんだと。
「くくくっ、本当にお前は面倒くさがりだな。ならずっとここにいればいい。俺なら一生上げ膳据え膳、それにお前の考えを察してやれる。ただ、俺が無表情のお前の横で独り言を話しているという怪しい光景が出来上がるがな」
……仕方ない。たまには、声を出して話すことにする。
「ああ、そうしてくれ。俺は天鎖の声、綺麗で好きだからな」
…勿論普段は喋らんがな。
「それでも構わない。ただこれからも……天鎖が側にいれば」
心配するな。
「ずっと蓮の隣にいる」
蓮に会ったその時、とうにそう決めているのだから───
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