6.心の場所

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「いつ、」  いったいいつ、アンリが会いたくなるのだろう、とケイは思う。 中学のとき、アンリの周囲には必ずいつも誰かがいた。 今だってきっと、高校にはたくさんの友だちがいて、家に帰れば優しい家族がいて、ケイがいなくても何一つ不自由がないはずだ。 「ケイトが会いたくなった時、かな」 「ならない……」  ケイは小さな声でそう言ってから、続けて、 「もう、アンリに、会いたく、なら ない、」 「昨日は寂しいって言ってたじゃん」 「寂しい、から、」 「逆でしょ」  ケイは、え? と首をかしげた。 「寂しいって、会いたいってことじゃないの?」
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