2人が本棚に入れています
本棚に追加
真夜中
いつの間にか時計の針は午前二時の五分前を指している。
早く寝てしまおう。
そしてこの不気味な夜を終わらせよう。
水を飲むのも忘れて早足で階段を上がる。
起きているから変なことを考えるのだ。
布団に入り、目を閉じる…
ここは?
まだ布団に入ってそれほど時間は経っていないのに、もう夢を見ているの?
どこかで見た景色。
暗く、深い森の中にいる。
少しひんやりして、前がよく見えない。
でも前に誰かいる気がして歩き出した。
前の誰かが少し早足になる。
自然とわたしも早足で追う。
すると、開けた場所に出た。
目の前にトンネルがある。
そのまま歩を進めるー
違う。
ここはさっき観たホラー番組で映っていた場所だ。
ーそれなら前の人物は夫?ー
前の人物はどんどん進んでいく。
私はその人を止めようと声をかける。
しかし、聞こえないのだろうか、止まる気配はない。
急いで追いかけるが中々追いつけない。
遂にその人物はトンネルの正面まで進んだ。
わたしは漸く追いつき、その人物の肩に手をかけた。
最初のコメントを投稿しよう!