真夜中

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真夜中

いつの間にか時計の針は午前二時の五分前を指している。 早く寝てしまおう。 そしてこの不気味な夜を終わらせよう。 水を飲むのも忘れて早足で階段を上がる。 起きているから変なことを考えるのだ。 布団に入り、目を閉じる… ここは? まだ布団に入ってそれほど時間は経っていないのに、もう夢を見ているの? どこかで見た景色。 暗く、深い森の中にいる。 少しひんやりして、前がよく見えない。 でも前に誰かいる気がして歩き出した。 前の誰かが少し早足になる。 自然とわたしも早足で追う。 すると、開けた場所に出た。 目の前にトンネルがある。 そのまま歩を進めるー 違う。 ここはさっき観たホラー番組で映っていた場所だ。 ーそれなら前の人物は夫?ー 前の人物はどんどん進んでいく。 私はその人を止めようと声をかける。 しかし、聞こえないのだろうか、止まる気配はない。 急いで追いかけるが中々追いつけない。 遂にその人物はトンネルの正面まで進んだ。 わたしは漸く追いつき、その人物の肩に手をかけた。
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