勉強とウーロン茶

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  「ウーロン茶だよ」  と、にっこり宣言する彼。  しかし、日に焼けた頬は誤魔化せないほどムズムズしています。 「絶対ウソだろ!」 「バレた? コーラをね、半分混ぜたの」 「バカがっ!」 「勉強には糖分が必要だっていうじゃん」 「こんなの飲めるか! お前が飲め」 「えーっ」  グラスを突き出され、嫌がるように首を振っていた響でしたが、犯人として観念したようでした。  その濃い茶色の液体に、自分のストローをさします。そして一口。 「……あ、意外といける」 「えっ」  予想外の反応に拍子抜けしてしまいました。  
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