誕生日のギフト?

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誕生日のギフト?

  「ああじい~~~」 僕、真白(マツシロ)は余りに暑すぎて自分の席から動くことが出来ず、近にいた友人、澄黄(スミキ)に懇願する。 「スミキ~ジュース買ってきて~」 ダルダルの身体を何とか動かして財布を澄黄に渡す。 「俺の分も買っちゃうからな」 「ん~。サンキュ」 3-1の教室は3階。 自動販売機があるのは1階。 帰宅部の僕にはとってもキツイ距離だった。 ここは、先日引退したがバスケ部元部長で、エースを務めた澄黄に任せるに限る! 顎から腕から垂れる汗が机の上に溜まって水たまりが出来る。 教室を出かけていた澄黄が振り返る。 「やっぱいいや。今日マツ誕生日だし。見返り無しでやってやる」 「えー。いや別にいーよ」 別にたかが生まれた日だし、買ってきてもらうわけだし、澄黄も喉乾いてるだろうし……ああ、脳が溶けるう。 澄黄に言う言葉を色々と考えたが、脳は既に仕事をしておらず、その言葉が口まで届くことは無かった。
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