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真理が職員室に行くと、そこには達也も呼ばれていた。
「えっ? 達也も? なんで?」
「知らないよ。真理が来てから話すって言われた」
その時、真理のスマホの画面に、ニュース速報のメッセージがポップアップする。
[安曇航空機国産ジェット初飛行で墜落。乗員の安否不明]
「えっ?」 達也も同時に見たらしい。
「うちの飛行機が堕ちた」
そこに教頭先生が職員室へ入ってきた。
「二人のお父様が事故にあった可能性があるそうです。今、会社の人が迎えに来ています。直ぐに茨城空港に向かって下さい。二人のお母様も別の車が迎えに行っているとのことです。急いで!」
二人が学校の外に出ると、車寄せに真理の父の会社から来た車が停まっていた。
真理と達也が乗り込むと、運転手は
「それでは、これから茨城空港に向かいます。シートベルトをお願いします」
とだけ言って、後は無言で車を走らせた。
達也がスマホを操作し、初飛行の動画を見つけた。
飛行機は離陸までは普通に見えた。離陸して十五秒ほどで、突然機首がほぼ真上を向いた。
そのまま速度を落とし、今度は真っ逆さまに地上に落下した。
離陸してから墜落するまでは三十秒無かったと思う。
「普通、社長や役員は初飛行に乗らないよね? テストパイロットだけだと思うけど」
と真理は呟いた。
「俺もそう思う。ただ飛行機は茨城空港近くの農地に堕ちた様に見えるから、地上の人を巻き込んではいない。そうするとこの事故と父さん達が関係しているとすれば、あの機体に乗っていたということかもしれない・・」
「えっ? うそ・・・・」
真理は声を失った。
その後、真理は茨城空港に到着するまで泣きじゃくっていた。
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