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美味しいところしか食べたことがない聡。残りものしか食べさせて貰えなかった私。だけど今、私達はこんな狂気の中にあっても、お互い何を望んでいるのか、全て理解できている。
逆転劇は上手く進んでいる。快楽に溺れても平気。聡は我を忘れて、妹をレイプしているんだ。
これで、私の未来は明るい。転落し敗北する聡を想像したら、なぜか暗く冷たい欲望が渇きに飢えて、暴れ出した。閃光が辺り一面を真っ白く染めて轟と共に薄暗さに沈む。その瞬間、しおれた女の顔がぼんやりと浮かんだ。ざわざわと闇が騒ぎ出す。ぷつぷつと泡立って大量のガスが噴出したように、私の魂がぶわりと爆発し、音もなく砕け散った。
「お願い! 聡! もうやめて! 許して!」
私を縛る紐が解かれ、崩れ落ちかけた瞬間に抱き留められた。男の香りが、濃い。
「それ、狡くない? 俺がやめられないの知ってて、我慢比べとか言って…。お前の事、舐めてた…」
聡の湿った声が震えていた。力の入らない体を動かしてベッドから逃げ出そうとしたら、聡は私を捕まえて、再び濡れたシーツの上に連れ戻し、こじ開けるように脚の狭間に身体を押し込んで来て、指よりも太い尖りを迷いなく私の器に擦り上げてくる。良く滑る濡れた場所にするりとそれは容易く飲み込まれた。その時、雷に撃たれたように全身が甘く痺れた。
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