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「……続きは風呂入ってから」
「うん」
名残惜しそうにくちびるが離れた。
これからもずっと、一緒に居ようね。ケイ。
僕の気持ちが伝わったのか、ケイの手が僕の髪を掻き揚げた。そして、歯形にキスが落とされる。
「ケイ……」
「ああ! 駄目だ駄目! 先にカレーを食べてから!」
自分に言い聞かせるように叫ぶケイを見て僕は笑った。つられたのかケイも一緒になって笑う。ああ、幸せだ。
僕はケイの腕から抜け出して、その腕を引っ張ってリビングに誘導する。
「早く食べよう?」
「……ああ!」
笑い合いながら、僕たちは足を進める。
この幸せが永遠に続きますように――。
僕はうなじを撫でながら、これからの二人の未来を強く願った。
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