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絢子「先輩、この事も課長の事も、旦那さんに言ったんですか？」
三恵「言える訳無いじゃ無い！もし、隆ちゃんや陸に何かあったら、どうすんの？もう、私に関わった二人とも死んでるのよ。それに、隆ちゃんは、出版社に勤めてて、大事な作家の先生とか打ち合わせとかあって忙しいの。今日も、休んでもらうの申し訳なくて仕事に行ってもらってるんだから」
絢子「で、でも・・・」
三恵「絢ちゃんもう帰って！そろそろ陸のお迎えに行かなきゃならないの！それと、私に関わったら・・・お願い帰って！帰って！！！」
絢子「せせ先輩」
バタン。玄関を閉める。
無理矢理絢子を追い出した三恵。
(ゴメンね絢ちゃん)
陸の《向日葵幼稚園》
陸「先生さようなら、皆さんさようなら」
保育士「また明日ね陸くん」
陸「先生さようなら」
陸「裕太くんバイバーイ」
裕太「バイバーイ」
先生と裕太の母に会釈する三恵。
陸「ママ帰ろう、お買い物の時に、お菓子買ってね」
三恵「いいよ陸。その代わり御飯ちゃんと食べてね」陸「はーい」
自転車を漕ぐ三恵。陸「ママ具合は大丈夫？」
三恵「う、うん」陸「ママ？」
三恵「あ、うん、大丈夫だよ！有難う」
三恵は、自転車の籠の中の鞄に入れてるタブレットを気にしながら答えた。
(Sairiお願いだから・・・お願い今は何もしないで)
《スーパーYasu》
陸「ママ、このお菓子にする！」
三恵「そう、じゃあカゴの中に入れて」陸「はい」
三恵「じゃあ、晩御飯のおかずも入れたし、お金払って帰ろ陸」
陸「かえろかえろカエルが鳴くから帰ろ！」
三恵「何それ？」陸「幼稚園で覚えたお歌！上手いママ？」
三恵「上手！陸」その時だった
ピコン！青ざめる三恵。
Sairi「お菓子の棚から左へ3つ目の酒売場、其処で万引きの一部始終を撮れ！」「従わなければ息子が」
三恵「わかったからお願いこの子には手を出さないで！」陸を抱える三恵。
陸は何かわからず驚く素振りを見せる。酒売場の冷蔵庫。
確かに一人の白髪の男性が缶ビールを、チューハイを、小さな瓶の酒をポケットに
一部始終を必死で《Kaitter》内で撮る三恵。
陸「ママ？ママ？」 三恵「煩い陸！黙ってなさい」陸「うわーん」
三重の怒号に泣きじゃくる陸。
万引き中ですと打ち、動画を継続。
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