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貴方と、どこか似ているから
凄く・・・・・・困ります。
雲のあいだから僅かに零れる月明かりに村木は
照らされる、そして・・・
それを眩しそうに見つめて、瞳を細くする。
「村木。」
「斎藤組長!いつからそこに・・・。」
同じように夕餉を食べ終わったのだろう。
斎藤が数歩先の廊下にたたずんでいた
ただ、着物が真っ黒なもので廊下の中の闇に同化してして尚且つ気配が全く感じられなかったので
流石の村木も驚きを隠せない。
「いまだ。」
淡々と村木の質問に対して答える斎藤
呼吸を落ち着かせるために深呼吸を何度かすると
落ち着いた頃を見計らって再び声をかけてくる。
「明日、早速巡回の人数に加わってもらう。
しかし土方副長含め他の幹部隊士が実力を見たとして、俺自身が¨納得出来ない部分¨もある。
いまから、試合をしてもらうぞ。村木」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
無言の圧力がかかってくる。
断ろうと思ったが、斎藤の無言の頼みと言うやつに
断ろうに断りきれず。
村木はただ一つ
頷きを返して、斎藤と稽古場へ向かうのだった。
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