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「腕は相変わらずのようだな村木。」
「まぁ。一応
一と別れてからもずっと、旅を続けていたからな。」
試合が終わったあと、もう二度と使えなくなった木刀は片付けて稽古場の近くにある縁側に腰をかけて
これまでの現状をお互いに話していた。
村木が斎藤と出会ったのはほんの数年前だ。
当時、村木は己の心が赴くまま旅を続けていた
生まれ育った北の故郷から始まり下へ降り、江戸へ、京へ、大坂、長野、薩摩、土佐、長州。と色々な藩を巡り人々と出会い、別れて、ただひたすら目的もなく旅を続けていた。
そんな時
村木が気まぐれでよった茶屋で斎藤とあったのだ。
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