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「失礼、隣座っても。」
「え、あぁ。どうぞ。」
声をかけてきたのは、見た目からして10半ばくらいの
少年とも青年とも見える若者だ。
なんというか、
とても落ち着いた雰囲気を持っているように村木は感じられる。
しかも、だ。
面白いことに若者は武士の命ともいえる刀を、左差しではなく右差しなのだ。
右差しは武士にとってあるまじきものだ。
それが分かっているのか、分かっていないのかは、知るべくもないが
面白い。
店のものが持ってきてくれた茶を啜りながら若者の様子を静かに伺っていた。
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