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驚いた表情の彼女すらも愛おしく、少し強引に口付けた。
私はこんなにも嫉妬深く独占欲の強い男だったとは・・・知りませんでした。
名残惜しく離れて男の方に向き直す。
「彼女は私とクリスマスを過ごすので、すみませんが他を当たって下さい」
「か、課長・・・な、何言って・・・・・・」
「行きますよ」
未だに状況が分からないのだろう彼女の腕を引いて歩き出すと後ろから騒がしい声が聞こえたが、無視して彼女の手を握り直した。
***
休憩室に入り彼女を抱き締めると甘い香りが鼻先を擽りモヤモヤした気持ちが晴れていく。
「か、課長?」
「他の男の誘いなんて受けないでください」
「えっと・・・すみません?」
「先程は失礼な事をしました。他の男に触られてるのを見ると耐えられなくて・・・つい。」
最近、前よりも嫉妬深くなったんじゃないかと思う事がある。
彼女の事は前よりも大好きだけど、いつか彼女を傷付けてしまうんじゃないかと思う事もあるが離れるなんて事は出来ない。
そんな事を思っていると目の前に居る彼女は優しく微笑んでくれた。
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