鈍すぎる恋人

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*** いつの間にか外は暗くなっていて会社の中は薄暗い光がついていた。 誰も居ないだろうと思っていたが何となく桜木さんの席に目を向けると、黒い影が見えて近付くとそこには、机に頭を置いて眠っている彼女の姿があった。 「こんな所で寝たら風邪をひきますよ?」 「ん・・・・・・」 「はぁ、仕方が無いですね」 起きる気配が無い彼女の身体を抱え近くに置いてあったバックを手にエレベーターに向かった。 *** 車の助手席に乗せシートベルトを着けても尚、彼女は起きる気配が無かった。 本当に・・・無防備過ぎて心配になりますよ。 私とは違う綺麗な茶色の髪を撫でていると心が落ち着き心の底から幸せだと感じるが・・・やっぱり、これでも起きないのは本当に心配だ。
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