鈍すぎる恋人

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*** ベッドに彼女を降ろし頭を冷やしに行こうとするが服を掴まれたような感覚があり彼女の方を見ると、ぼんやりとした瞳で私を見つめていた。 「何ですか?」 「行かないで、下さい」 「っ・・・それ、どういう意味か分かってますか?桜木さん」 寝っ転がっている彼女の上に覆い被さり息苦しいネクタイを解くと彼女は、熱っぽく見つめてきて胸の奥がドクンと大きな音を立てた。 せっかく我慢しようと思ったのに・・・・・・本当に罪作りな人ですね・・・ 薄い唇を奪い取り、いつもよりも雑な口付けに彼女は何度か身体を揺らしていたが急に抵抗を止めた。 不思議に思い身体を離してみると・・・ 「は?」 そこには、気持ち良さそうに眠っている桜木さんの姿があり思わず声を出してしまったが、我ながら驚くくらいに低い声だった。 じゃあ・・・さっきのは、寝惚けて・・・・・・ああ、もう!絶対に今度から桜木さんには早めに帰って睡眠を取ってもらわないと・・・心臓が持ちそうにありません・・・。 驚きか呆れからか先程まで高鳴っていた心臓は動きを止め正常に動いている。 はぁ・・・桜木さん、寝惚けてやる事ですか?
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