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すると、突然鳴った私のスマホ。
着信を知らせるそれに画面を見ればもみじくんの名前。
「もしもし」
《こんばんは》
電話に出るといつも聞いているもみじくんの声が幾分か低く聞こえて、なんだか擽ったい。
けれどそんなことを思っている場合ではない。急ぎの用事があったのに寝てしまった私はきっと怒られるに違いない。
「あ、あの、本当にごめんね。寝てて返信遅くなって」
《え、あぁ、別に大丈夫ですよ》
慌てた口調で謝罪をすれば耳元に聞こえたのは笑い声。あれ、笑っていらっしゃる……。
「……あの、急用とは……?」
《え、あぁ、あのね》
「……?」
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