第3章 たった半年

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父が出て行ってから 兄は自分なりに現実を受け入れ 自分が父親代わりをしないといけないと決めていた。 そんな兄にまさしく父親のような口調で怒られた。 母には許可をとっている。と私は主張したが、やはり9時だと聞いていたものを勝手に 10時に帰宅したことは私が悪い。 兄もその事で詰め寄ってきていたが、私は中学3年生の夏。母はいつもいないストレスも反抗期も重なり 兄に反抗した。 「少しくらいいいが!お母さんもお兄ちゃんも遊びに行ったら全然帰ってこんが!」 すると 兄は私に殴り掛かった。 頭・顔・お腹。逃げれば髪をひっぱられ私も叫びながら高校生の兄から必死に逃げた。 怒鳴りあい 殴り合い それを小学生の妹は「やめてー!」 と泣きながら叫んでるのが見えた。 あざはたくさんでき、殴られて歯が飛んだり とにかくすごかった。 父や母の突然の変わりよう。 私たちは物分かりよく受け入れたようで 無理をしていた。 母の機嫌が悪くなることで無理をせざるをえなかった。 だが、それも限界にきていたのだろう。兄は兄なりに父親代わりのプレッシャーがすさまじかったと思うし 私は 母が出かける時は必ず「じゃあ あとのこと朱美頼むからな」と二人で父親・母親代わりになっていたのだから。 それが爆発したのがこの喧嘩だ。     
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