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夜の帳
特急列車から乗り換えてワンマン電車のローカル線に入る頃には、日が暮れつつあった。僕は発作が起きやすい夜が怖かった。
目的の無人駅に着くと、車に乗って叔父が待っていた。母と叔父は挨拶を交わした。発作で入院した話は既に叔父も知っていて気遣ってくれたが、僕は恥ずかしかった。
日が暮れると、街灯がまばらにしかない田舎はほとんど真っ暗だ。その代わりに月と星はよく見えた。
やがて叔父の家に着くと、留守番をしていた叔母が僕らを出迎えてくれた。母と一緒にこれからしばらくお世話になると挨拶をした。
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